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アセアン経済の概要です。その13
2011.09.19 Monday 21:17
JFA様の転載記事の最終号です。

東南アジアの各国の経済情報を、
現地の視点からお伝えしています、アセアン・ジャパン阿部です。

日本経済の行き詰まりが深刻化する中で、

財政の面、経済の面、人材の面、生活設計の面からも

「日本国内だけで考えていく」時代ではなく、

「世界とのつながりを考えていく」時代に入ってきた

と感じています。今回で このアジア新興国シリーズは最終回となります。

最後までお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。


わたくし阿部俊之が海外で初めて訪れた国がタイでした。

当初は父の駐在が大学時代と重なったのもあり、大学の長期休みを利用して

東南アジアの各国を回ってみたのが、現在のアセアンジャパンの始まりでもあり、

アジアで会社を創業し、ベンチャーとして成長させたいと思ったそもそものきかっけです。

それまではタイ語はおろか、英語もきちんと話せませんでした。

人間、危機的状況に陥るとなんとかなってしまうものです。

2006年のクーデターの現場にも遭遇し、2008年の空港閉鎖にも遭い、

紆余曲折を経て、タイ経済関連の書籍を出版し、タイと日本、また他国を行き来しながら 

と言う生活を送っています。

一方で失われた10年、15年といわれる日本経済を横目で見ながら

どんどん変化する東南アジア各国の様子を視察したり、

何もなかった草原のような広大な土地が、あっという間に巨大商業施設へ変わったり、

拡張する工場の現場を見たり、わずか数ヶ月で変わり行く街並みを見ながら、

あらためてこの数年間の東南アジア各国の成長を感じています。





● 日本経済の混迷振りを見て

2011年度に入り、ますます混迷を極めている日本ですが、

わたくし本人としては今後時代やシステムが大きく変わろうとしている中で

チャンスであると感じている一人です。

確かに日本の政治・経済の現状ですが、相当厳しい・・・と感じています。

2010年 日本の国と自治体の長期債務は総額約900兆円にも達していて、1000兆円を越え

るのも時間の問題です。

さらに加えて若い人たちには希望が無いと言われていて、

2011年から始まる超就職氷河期は、基本的に改善するのは困難であると

分析する方も増えてきました。





そもそも日本においては、満足いくサービスがあふれ過ぎていて、

仕事も効率化が進んでしまい、仕事より人が多くなってしまいました。

内需だけで成長できたのはこれまでは正しかったものの、

今後は内需だけでは厳しい時代になっています。

若い人たちには正社員としての仕事は与えられず、

贅沢はよりしない方向へ進むと見られていますし、

あらゆる製品、商品、サービスが低価格化の方向へ向かっていて、

日本国内1億人が方向性がわからなくなり、動けなくなっていく時代になってしまってます。









●実感するアジア各国の成長ぶり

ただし ひるがえってアジアはいま凄いことになっています。

わたくしは現在バンコクをメインに活動してますが東南アジア各国の経済の成長は、

ここ数年非常に伸びています。

数字だけでは判断しにくいものもありますが、

表に出ない数字がアジア各国の中間層の所得を増やしています。

シンガポール では

優秀な人材の囲い込み、投資家を呼び込んでいる。カジノ、リゾートなどの施設も誕生。    
タイ・バンコク では

自動車産業、電子部品産業を伸ばしている。またアジア全体のインフラプロジェクトの中心部となり成長中。

マレーシア・クアラルンプール では

イスラム金融が成長。

インドネシア・ジャカルタ では

内需が拡大中。今後2.3億人のマーケットが目覚めつつある。

タイでは政情不安のニュースが圧倒的でよく心配されるものの

バンコク中間層の所得、輸出産業、インフラ面ではかなり良くなっています。

(と言うか日本より便利になってきた気がします。)

インターネット環境も当初バンコクに来たときは

電話回線の56Kのスピードで画像一枚送るのに四苦八苦していましたが

この原稿を書いている今はスターバックスでWiFiを使っています。

日本よりも快適な空間で打ち合わせや仕事を進めることが出来るようになりました。


またタイの人が使う携帯電話でも3G回線サービスが始まり、

iPhone、ブラックベリーが飛ぶように売れています。

自動車販売も急回復。ハイブリッド車の売上も好調で

「カムリ・ハイブリッド」や「プリウス」がタイで売れています。

日産のマーチもメイド・イン・タイに。

自動車はもはや日本のクオリティがタイで生産できるようになってしまいました。

モーターショーも日本の自動車ショーとは対照的に大変な人気。

毎回160万人〜170万人の来場者で、ものすごい集客力を誇っています。

日本の幕張の
モー
ターショーよりもはるかに熱気があります。

まさに日本が過去たどって来た「中間層が大きく伸びていく時代」が到来しているのです。





● 日本が生き残る戦略はあるのか???

わたくし個人としては 

『日本ブランドは2011年時点でまだ通用する、

積極的に日本の製品、サービスをこれらアジアの中間層へ売り込みをかけて、

日本の中小企業の売上を伸ばし、海外で展開できる実力をつけてもらう方向に投資すべきだ』

と考えています。

日本国内における、移民受け入れ、消費税増税、法人税引き下げ、

日本という国を積極的にPRするのも手段の一つでしょうが

それ以外にもたくさんの手段と打つ手はあります。

例えばアジア新興国ではこれから初年度の生命保険の契約を結んだり、

カードローンを申し込んだり、新車を初めて買ったりする時代に来ています。

そしてアジア全般に共通することでは

女性向け商品(化粧品、ダイエット、美白関連)などが非常に盛り上がっています。

働く女性が多い国では、女性の所得が増えていくと同時に、関連商品の消費マーケットが

増加しています。

これまでは綺麗にメイクする方法を知らなかったり、商品自体に手が届かなかったのが

毎週、大手の化粧品メーカーが次々と化粧品の使い方講座、

新商品発表会をおこなっています。

一方で安い粗悪品が出回ったり、「1ヶ月で10Kg以上やせる!」

「あなたも芸能人のようにすぐなれる」などの過剰な宣伝文句をうたう会社も増えて来ました。

いずれ、このような商品にも規制がかかるのでしょうが、現時点では飛ぶように売れているようです。

そのマーケットを逃すのはもったいない。

日本語の「ひらがな」が入っているだけで、製品クオリティが上がっているように見えると言うことを
知っている日本の中小企業がどのくらいいるでしょうか。

また
雪と言うものがほとんどない東南アジアの国々では、「北海道」「雪」と言った言葉に
あこがれを抱く人々が多数いることをご存知でしょうか。


そして最後になりましたが
東南アジアの各国が今後、どのような枠組みや発展を遂げていくのかを予想するのに役立つ情報の一部を特集します。

●東南アジア自由貿易協定 AFTA

2010年1月より 東南アジア自由貿易協定の本格的な導入が始まっています。また、
アセアンの関税ゼロ化へ向けた動きは、
世界一の人口13億人の国中国とも自由貿易協定を結び、
アセアン中国自由貿易協定The Asean-China Free-Trade Agreement (ACFTA)により、中国企業との貿易額も増加しています。

アセアン域内では、2010年より 中国がASEAN加盟10か国から輸入する
91.5%の製品についてゼロ関税が実施されることなりました。

人口規模では総人口"19億人"となる巨大なアジアマーケットが誕生しています。
(※日本の人口の15.8倍と言う巨大マーケットです)

2002年、ASEAN加盟10カ国「タイ、シンガポール、インドネシア、マレーシア、
フィリピン、ブルネイ、ベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマー」
と中国とのFTAが調印されています。

アセアンは同様にオーストラリア、NZとの経済連携も進んでいて、
オーストラリア、ニュージランドの自由貿易協定(FTA)が2010年1月3日、発効しています。

ASEAN 「5億5000万人市場」
ASEAN=オーストラリア・NZ     2020年までに関税99%撤廃   対2500万人市場
ASEAN=中国            2010年1月より関税90%撤廃  対13億2500万人市場
ASEAN=韓国             2010年1月より関税80撤廃   対4800万人市場
ASEAN=インド            2016年までに関税80%撤廃   対11億3900万人市場

となっているのです。



●アジア インフラプロジェクト

また東南アジアのみならず、この地域を中心としたインフラ開発プロジェクトも進んでいます。

日本を含む東アジア首脳会議(サミット)のメンバー16カ国が取り組む「アジア総合開発計画」の
最終プログラムが2010年に発表されています。

2020年を目標に東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国側、インドの南アジア側を結ぶ
一帯をインフラ整備していきます。
貿易港、高速道路、工業団地、電力開発、通信インフラ事業など総案件数で650件となり、
2000億ドルを越える事業になるとされています。

タイのNational Economic and Social Development Board :NESDB
国家経済開発委員会では国家間の連携、輸送システム構築に注力し、経済発展を促進させるとしています。
ASEANをひとつの窓口とし、経済共同体の枠組みとなるのが2015年。
製品、サービス、投資、労働者の自由化が開始されます。


5つの戦略エリアがあり、ビジネスロジステイクス:貿易システムの改善、輸送ネットワークの適正化、
輸送サービスの連絡整備、貿易港インフラの整備、熟練者の育成を挙げています。


インドネシアでは
2010年1月直嶋正行経済産業相(当時)がジャカルタを訪れ、官民連携(PPP)で産業と
インフラを包括的に開発する「インドネシア経済回廊」プロジェクトの協力で合意しています。

また前原誠司前外相が来訪した2010年12月は、
日イ両国政府がMPAの協力覚書を締結し港湾や空港、道路網、
大量高速公共交通システム(MRT)の建設などのマスタープランの策定や事業化調査を共同で進めるコトに合意しています。


ここにもインフラ事業と言う大きな金額が動き出し始めます。

これらの事業では、
実は日本の技術力を活かせるチャンスだったりするのです。






●アセアン証券取引所

『アセアンリンケージプロジェクトの誕生』

アセアンリンケージプログラムはアセアン株式のクロスボーダー化を図るプログラムで
東南アジアの地場証券会社を通じて、アセアン域内投資が可能になります。(まずは上位30社から。)
2012年からアセアンリンケージプロジェクト(アセアン証券取引所の前身組織)が誕生します。

シンガポール証券取引所(SGX)、マレーシア証券取引所(BRUSA)、タイ証券取引所(SET)から
スタートし、遅れて、
フィリピン証券取引所(PSE)、インドネシア証券取引所(IDX)、ベトナムのハノイとホーチミン2市場が参加予定です。

各国の上位企業30社は
今後、アセアン6カ国でかなり活発に取引される可能性が高いわけです。
また
流動性が高まることで、取引が増え、時価総額もこれまでは「小さ過ぎる」と評価されていたものが、
大きく変わる可能性もあります。当然、株価にも良い影響が出る可能性があります。

アセアンの中心企業、シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、ベトナム、フィリピンの各証券取引所、
大型株を今後注目していく時代に来ています。

また大型企業のETFも取り扱いされるようで、こちらも指数連動型として、どんな企業が組み入れられているのかを知ることも
重要になってきます。
ますます成長していくアセアンのマーケットを今後、注目していただければ幸いです。




●最後になりますが・・・・。

アジアでのビジネスは、外側からでも内側からでも
魅力的であるし、伸びる市場に身を置くことは”なんて楽しいことだろう” と感じてます。

よほど特殊な企業で無い限り、あらゆる業態で、グローバルにチャンスを求めない会社はダメになると見ています。

「○○ができないから挑戦できない」と否定されてきた世代を変えるには
面白い、成功できるビジネスモデルを創り上げた日本人のヒーローをアジアで数人生み出していく必要が出てくるでしょう。

そうしなければ、
今後多くの若い層はどんどん貧乏になり、かつての日本の成長を経験したことのある世代は「昔は良かった」を繰り返す。
今まで以上に暗い時代が来そうな予感がします。


日本からアジアへ展開するビジネス、
アジアから日本で展開するビジネス、この両方に大きな可能性を感じていますが、
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